2013年を振り返る2:Sakai

Sakaiとは著名なオープンソースLMSである。本学はSakaiを採用した学習支援サービスを提供しているが、正直なところ、この運用には様々な問題があり、振り回されているとしか言いようがない。

まず、採用経緯が全く不明である。仕様書もなし、スケジュールもなし、採用理由もなし。Sakaiの導入ありきで進めたため、全てが後付けになってしまっている。このような進め方で人の心が動くはずがない(重要)。

次に、構築に様々なボトルネックが存在し、現在に至るまで今だに正式運用となるはずのシステムが動作していない(ホスト名がclspilot.iimcとなっていることから分かる)。

加えて、Sakaiそのものの機能不足とバグがある。バグについてはソフトウェアにつきものであるから余り追求しても仕方がない。次の深刻な機能不足がある。何と数式表示ができないし(Sakai 2.9.3 ではMathMLがサポートされたのでそれなりの表示はできる)、ロールの変更ができないのである。詳しくはMoodle.orgのフォーラムを参照されたい。また、某大学で問題になったプライバシー関連のマスク機能やShibboleth認証プラグインが存在せず、それぞれに開発が必要となる。つまりお金が必要になるのである。

このような機能不足について、先日 @nagai_www 先生とお話しする機会がありかなりクリアになった。端的に言えば、Sakaiはコミュニティで開発を分担したLMSであり(だから「Sakaiプロジェクト」と言う)、(まだなのか永久か私の知るところではないが)全体の思想というものが無い。その無さが良さでもある。つまり完成品として見てはいけないのである。Sakaiにかかわってもうすぐ2年になるのに、このことに気付くことができなかったのは痛恨の極みである。

Moodleが良いと言うつもりはない。しかしSakaiはないだろう。Moodleの方がユーザー数とコミュティの大きさに裏打ちされた良さがあるというのが私の結論である。客観的に一つ言えることは、MoodleだけでなくSakaiを知ることができたのは良かったと思う。それにしてもSakaiの人達はなぜ他を見ようとしないのか本当に不思議でならない。自分にバウンダリをかけて良いことがあったらぜひ教えてもらいたいものである。